出産期 4 そして、出産

予定日を翌週にひかえ、なんとウィルス性の胃腸炎にかかってしまいました。
胃痛と水のような下痢が3日間続き、
こんなんじゃよいお産にならない…と泣きそうな気分に。
体重も2キロ減り、赤ちゃんに影響がないか心配でした。

今陣痛が来たらどうしよう、心の準備もできてない...と怯えていたのですが
やはり、出産は赤ちゃんが日にちを決める、といいます。
そんな中でもじっと期を待っていたようです。

予定日の3日前。
完全に胃腸の具合が復活して、モノも食べられるようになり、
予定日前の最後の検診を終えた後、
いつもと違う帰り道を通り、自由が丘で子供服や、
子供服用の生地を選びました。
夜には、退院用の赤ちゃんの服をミシンでカタカタ縫い上げていました。

すると夜19時くらいにおしるしが。
おしるしが来ても1、2週間お産にならない人もいるし…と思っていたのですが
夜3時くらいにお腹の痛みで目が覚めました。
30分おきくらいにトイレにいき、腸の中がからっぽになる感覚。
まだ生理痛くらいの痛みだったのでこれは
前駆陣痛かもしれないとたかをくくっていたのですが
5時半頃には痛みが強くなってきたので、本陣痛だと核心し、
入院準備を進めました。
自分の”物理的な”準備不足を多少呪いながら。

朝7時には病院に電話しその時点では波は6、7分間隔。
当初から7分間隔になったら病院に向かおうと思っていたので、
予定どおりで、8時には病院に到着しました。

病院に到着して診察では子宮口が3cm〜3.5cmとのこと。
あれ、もう少し開いてると思ったんだけど、というのが正直なところ。
助産師さんが主人に予定では今日の午後か夜、遅いと明け方くらいかも…
と話しているのを「あり得ない!私はもっと早い!」と思いながら聞いていました。

その間あぐらや四つばいで腰を回し、
深い腹式呼吸で痛みを逃していました。
深く息をすってお腹全体を押し広げ、細く細く吐く、という
まさにHypnoBirthingとヨガで練習をしてきた呼吸法を繰り返す。
波の間隔はどんどん狭まり、
2回深い呼吸を繰り返すと1回波がくるようになり、次第に
立っているほうが楽になったので立ってじっとしていました。

すると股に違和感が。
「何か出てきそうなんですけど!」という私に
「胎胞発露してるわ、至急分娩台!」と助産師さん。
この時点で子宮口はすでに全開に。
まさに病院について1時間で
3cmが一気に10cmに開いたことになります。
通常数時間かかるプロセスが一気に進んだことがわかりました。

「もう分娩台なんだ、嬉しいな」と思いながら分娩台に座ると
リラックスしたのか痛みは和らぎました。
「もう髪の毛が見えていますからね」と助産師さん。
「いきみたくないということなので、ここからはゆっくりいきましょうね」と。
思わず「いきむと早くなりますか?」と聞いてしまったのですが。

2回深い呼吸の後に1回の波、の流れは変わらず。
目はずっと閉じお産だけに集中しました。
終始自分の腿の部分を手のひらでずっとさすっていました。
それが必要な気がしたからです。
1点、分娩台にいる間にかけるCDを何枚も持ってきていたのに
それをかけることができなかったことをちょっと残念に思っていました。

波がくるたびに赤ちゃんが近づいているイメージで、
心でおいで、おいで、と呼びかけながら
深く息を吸い込む時はお腹の筋肉を一杯に押し広げるように、
そして吐く息は赤ちゃんからゆっくりと細く吐くように、と繰り返していると
だんだんと赤ちゃんが降りてきているのを感じました。
「いいですよ、上手上手」と助産師さんはずっと励ましてくれました。

呼吸を繰り返すだけで、髪の毛の感触が実感でき、
もうここにはとどめておくことができない!
と思うとツルリン、と赤ちゃんがでてきました。
出てきてすぐに「オギャー!」と泣くこと無く、「ふにゃふにゃ」というような感じ。
穏やかに産むことができた、とその時に感じました。
いきまずに、呼吸のみで。分娩台に入って1時間後でした。
陣痛が定期的にきてから約五時間半、病院に到着してから二時間半という、
初産らしからぬ、超スピード出産でした。

「おりこうさん、出てきたの、おいで」とすぐに抱かせてもらい、カンガルーケアに入りました。
胸の上の赤ちゃんは落ち着いて、ぴったりと寄り添っていました。
助産師さんのおかげでカンガルーケア中に左右の胸から初乳も与えました。
自分の身体を振り返っても、体力はまだまだ残っていて、疲労困憊な状態ではない。
心はとても穏やかかつクリアで、
カンガルーケアの1時間半はとても充実した幸せな時間でした。

会陰が2cmほどと産道が少し切れたとのことでしたが、
いずれも傷は小さく、何針かカンガルーケアの際に
縫ってもらうことで済みました。
赤ちゃんに気を取られている時にさっと、縫われてしまいました。

助産師さんは「野島さんはとても意志が強い方のような気がする」と。
確かに、よいお産にしたい、という意志は強かった気がします。
しかし、全てバースプラン通りに、助産師さんのやり方を押し付けることなく
私のやりたいように進めさせてくれたことを、とても感謝しています。

その後分娩台から降り自室に向かう時も当然自分で歩いてスタスタ。
腰が折れ曲がりすり足で、という妊婦さんの様子とはほど遠い感じ。
主人も私が痛がりもせずに産んだことを驚いていました。

そして、退院後「最後までリラックスしてお産できましたね。すばらしかったです。」という
助産師さんからのコメントを母子手帳に見つけました。

まるで私の勲章のようなものです。

出産記 5 最初の日々に続きます。


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by grosgrain | 2012-12-09 19:00 | 出産記 | Comments(0)

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